今回は少し重いテーマです、病気と言っても様々にあります精神の病気から先天性の生まれついてのものや、癌や糖尿病等の内科の病気、事故等での体の欠損、頚髄損傷などの体を動かせなくなる病気、はたまた日の光が浴びれない、通常の倍で年齢を重ねていく難病等様々な病気があり、おそらくほとんどの方がどうして自分だけ!と思った事はあるのではないでしょうか
私自身は様々な重度の病気の方と今もふれて沢山のお話しをしてもらっていますが私自身が重度の病気ではないため知った風な言葉を言う事は出来ません。なので今回は私が関わった方の中の1例のを紹介させてもらおうと思います。その方の生き方を知って頂き今重度の病気で心が辛く苦しい方の気持ちが少しでも軽くなり前向きになってくれる方がいたら幸いです。
その方は40代前半でもともと格式高いお寺の僧侶の方です、この方は自然災害が起きてその被災地に苦しんでいる人達がいると思うと自分にも何か出来る事はないかと思い、いても立っていられず、すごく距離はありましたが被災地に行きボランティア活動をされてました。その時に車にはねられ頸髄損傷となり首から下が全く動かせない状態になったのです。そして普段から厳しい修行をされている格式高い僧侶の方でもさすがに心が病んで荒れ狂い、〈こんな事なら被災地にボランティアなど行かなければよかった!〉と何度も思った事があると言ってました。頭がクリアで体を動かせない事が受け入れる事ができず、毎日死にたいと思ったけど自分で死ぬ事も出来ない、情けないと言っておられました。その激しい怒りや悲しみ苦しみが精神をむしばみ所属しているお寺も辞め数年うつ状態になったそうです。私はその数年後に出会いお話しを聞かせて頂きました。その時も辛い手術を何回も繰り返しそれでも何とか少しでも体を動かせるようになろうと前向きになっておられ会話も笑顔で私のこともあだ名で呼んでくれるほど気さくな方でした。ある日部屋にいくとその方が暑くないですか?冷蔵庫にジュース入ってるので飲んで下さいね。と健康な私の体調を気遣って下さったのです。正直に私は〈なんて心の広い方〉等の言葉では到底言い表せない驚き、愕然とした事を覚えています。どうしたら病気を受け入れそこまで強く優しくなれるのかを聴きました。
ここからはその方が言っていた事の要約です、病態は様々で周りの援助や金銭面の環境も人それぞれです、今闘病してる方がこの方の状況に当てはまらない事のほうが多いでしょうけど、苦しみや悲しみが降りかかっているという状況は少なからず共感できる方もいると思いますので、その方が病気の受け入れ~克服する気持ちに至った経緯を紹介しますね。その方は当時まず何が起こったか自分がどのような状況かが分からなく、徐々に理解すると絶対に受け入れられなく心が張り裂けそうになり荒れ狂い、怒り、介護してくれる人や家族に迷惑かける。そして絶望感で死にたくなる。それでも死ぬのが怖い感情にもなるそんな不安定な状況が続き心が病みうつになっていく。少し落ち着き感情をコントロール出来るような日が続いても、また荒れたり沈んだり迷惑かけたりしながら繰り返していく。その方は数年そのような状況で経過したと言っておられました。そしてあがいてもあがいても状況を変えられず、死のうにも死ねない、なにも考えれない何も考えない日々の繰り返し、、だけどそれでも何もしなくても周囲の援助で生きている。どうせ生きるしかないなら、もう少しあがいてみようと思ったそうです。そして徐々に努力をするようになり努力をしていると自己の精神状態が保たれ、そのようになった時に初めて自分だけでなく周りの支えへの有難さや感謝が見えてくるとの事でした。努力を続け感謝に気付いてからはうつ状態になる事はなくなったと言われてました。その時は左手の小指1本が動くようになり最後にお会いした時は車いすを少しだけ動かせるようになっていました。そして私に(僕より状況の困難な人には言えないけど、僕より状況の軽い人でへこたれてる人がいるなら僕の前に連れてきて下さい、ぶん殴って気合をいれてあげますよ。まあ、そこまで手が動かないですけどね(笑))とおっしゃっておられました。どうでしょう、私もその時はそうですねと相づちをうっただけでしたが記事を通して皆様に伝えるすべが出来たので発信させてもらいました。長い期間かかりますが受け入れてから努力し精神が保たれる事で視野が広がり周りに感謝出来るようになる。そうすると良い方向に転じていくとの事でした。今まさに苦難困難に遭遇してる方にはすぐに気持ちは切り替えるのは難しいでしょうけど、この記事を読んで少しでも心が軽くなったり、前向きになってくれる方がおられれば幸いです。
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